PulseAudio.Firefox.Linux-音質改善セットアップ
PulseAudioはYouTubeのサウンドサーバです.
PulseAudio・Firefox・YouTube・Lubuntuの音に関わる所を
編集・設定します.
目次
▶ PulseAudio リアルタイム化
▶ Firefox 高速化 / YouTube レスポンス改善
▶ Lubuntu パフォーマンス向上
▶ 固定式アッテネーター自作
▶ クロスオーバーネットワーク自作
▶ 音質改善・雑感
▶ Firefox 高速化 / YouTube レスポンス改善
▶ Lubuntu パフォーマンス向上
▶ 固定式アッテネーター自作
▶ クロスオーバーネットワーク自作
▶ 音質改善・雑感
YouTubeは音がよくない
PulseAudioはいいソフトではない
PulseAudioはいいソフトではない
▶ YouTubeは録音状態がさまざま(音質、音量レベル)・曲が消去される事がある等
難点もありますが、それを補って余りある利点が.....
難点もありますが、それを補って余りある利点が.....
⦿ 映像・音楽をストリーミング再生
⦿ プレイリストが作れる(公開・非公開が選べる)
⦿ レパートリーが広く曲数が膨大
⦿ YouTubeMusicも利用できる(YouTubeで作ったプレイリストも再生できる)
⦿ 聴く機会が少なかったジャンル・時代・世代の音楽に触れることが多くなる.
▶ PulseAudioはYouTubeのサウンドサーバです.
リサンプリングアルゴリズム,サンプリングフォーマット,サンプリング周波数,
rtprio値,nice値等の編集でリアルタイム化ができるのに設定項目の解説情報が
少なく,正しく設定されないことがあるため誤った情報が伝えられていると思わ
れます. ( JACKサーバーを使うために jackd・pulseaudio-module-jack が
インストールされていても,YouTubeを聴くときに使われるのはPulseAudioです.
YouTubeをよりクリアな音で聴くためにPulseAudioのチューンアップが必要です.)
そこでディストリビューションとブラウザをそれぞれ総合的に設定していくことで
徐々に音質を改善していきます.
⦿ ソフトウェアはLubuntu/PulseAudio ・ Firefox/YouTubeについて
⦿ ハードウェアはスピーカーの固定アッテネーター・クロスオーバーネットワーク
について
全ての設定はテスト曲を聴いて客観的に判断しやすい歪(音割れ)の増減を基準と
します.
YouTubeで歪の多い曲を2つ、歪の少ない曲を1つ例として選びました.
できれば10曲程度テスト用に用意しましょう.
Beethoven 9 - Chicago Symphony Orchestra - Riccardo Muti
再生開始位置 1.06.50〜1.07.40あたり
Run - Leona Lewis - Spirit (Deluxe Edition)
再生開始位置 3.30〜4.30あたり
Giovanni Marradi - Unfolding Rhapsody
YouTubeディープリンクは音量調節コードがないため動画をハイパーリンクで
貼りました. 再生開始位置は手動で操作してください.
これからの設定をする際に,テスト曲で歪の変化をチェックしてください.
■ PulseAudio リアルタイム化
Realtime-shedule(リアルタイム)に対応させる手順
▶「ユーザーとグループ」で rtkit と pulse-rtグループ にユーザーをメンバー登録
OS のメニュー → システムツール → 「ユーザーとグループ」を編集.
グループの管理(M)で rtkit と pulse-rt を選びプロパティでメンバーに✔を入れ
登録を済ませます.
▶security limits.confでリアルタイムの優先度設定
/etc/security/limits.confをrootで編集. ( sudo pcmanfm ) *1
文末に
@pulse-rt - rtprio 99
@pulse-rt - nice -19
挿入
OSを再起動
起動したら設定を確認してください ( ulimit -a )
limits.confで設定した数値は優先度の最大値を示しているに過ぎず、これだけでは
PulseAudioはリアルタイムで稼働しません.
次のリアルタイム化の施行設定は必須です.
*1 ファイルマネージャーがpcmanfmでない場合は使用しているファイルマネージャ
ーのroot編集の仕方で.
▶pulse daemon.confでリアルタイム化を施工する設定
/etc/pulse/daemon.confをrootで編集. ( sudo pcmanfm )
以下の項目を変更する場合は必ずコメントアウトして設定.
high-priority = yes
nice-lebel = -19
realtime-scheduling=yes
realtime-priority=99
resample-method=speex-float-10
( pulseaudio --dump-resample-methods )
(又は、speex-float-5〜9,soxr-vhq,ffmpeg)
rimit-nice=39(数値に注意)
rimit-rtprio=99
default-sample-format=float32le(又は,s32le)
*( LANG=C lscpu )のByte Orderの表示で
リトルエンディアンかビッグエンディアンかを確認する.
cf.https://kledgeb.blogspot.com/2016/01/lscpu-1-cpu.html
default-sample-rate=192000
alternate-sample-rate=192000
* ( pactl list sinks )で表示される数値を適用する.
default-sample-channels=2
default-channel-map=front-left,front-right
*使用しているサウンドシステムにあわせる.
default-fragments=2
default-fragment-size-msec=10 (令和2.9.8 修正しました)
*上の2つの設定をする時はプラシーボ効果(反応)に十分注意して下さい.
ブルーの項目8箇所を設定することでPulseAudioが初めてリアルタイムで稼働
します. ハード環境によっては穏やかな設定にする必要があるかもしてません.
注意 pulseの設定を変更したら必ずpulseを再起動させる.
尚、他のLinuxディストリビューションでpulseを再起動した時、
pulseの読み込みに失敗して音がでなくなるケースがあるようです.
その場合はOSを再起動してください.
次のコマンドを順に
pulseを停止 ( pulseaudio --kill )
pulseを起動 ( pulseaudio --start )
設定をチェック ( pulseaudio --check )
*pulseを再起動させないと設定が反映されません.
htopでrealtime-scheduleの設定結果が PRI RT NI -19 になっていれば成功です.
*htopがなければインストールして下さい. (Lubuntuはプリインストール済み)
▶ 令和 3. 8. 4 追記
尚,リアルタイム化設定の別の確認方法として端末で
( ulimit -a )
を行い,一覧の real-time priorityが 99 になっていることで確認できます。
尚,リアルタイム化設定の別の確認方法として端末で
( ulimit -a )
を行い,一覧の real-time priorityが 99 になっていることで確認できます。
▶pulse defalt.paの設定
default-fragmentsとdefault-fragment-size-msecのパラメーターを有効にする
ために、タイマベーススケジューリングをOFFにする設定をします.
この設定をしないとdefault-fragmentsとdefault-fragment-size-msecをコメント
アウトして編集しても適用されませんので、音質向上に繋がりません.
/etc/pulse/defalt.paをrootで編集. ( sudo pcmanfm )
load-module module-udev detect で検索して
↓
load-module module-udev detect tsched=0に変更する.
cf.https://wiki.archlinux.jp/index.php/PulseAudio/
▶ALSAの設定
/usr/share/alsa/alsa.confをrootで編集. ( sudo pcmanfm )
以下の項目は( pactl list sinks )で表示される数値を適用する.
defaults.ctl.card
defaults.pcm.card
defaults.pcm.device
defaults.pcm.subdevice
defaults.pcm.dmix.rate
defaults.pcm.dmix.format"unchanged"は変更すると音質劣化になります.
▶pavucontrolの設定
PulseAudioの出力レベル調節はpavucontrolが行います.
音量調節メニューの出力装置(O)にあるボリュームを100%(0.dB)にセットします.
100%以下だと推測ですがsample-formatとsample-rateが十分に機能しないのか
音質劣化します.
又、pavucontrolメユーの再生(P)で右下にあるプルダウンメニュー(H)をYouTube
の場合は All Streamsに設定します.
▶ 令和 2. 2.15 追記
Lubuntu20.04 (Focal Fossa) unstable版を試用しました.
Lubuntu18.04より音質が向上しました. PulseAudioのバージョンがNo.11.1から
最新のNo.13.0に更新されています. 感謝。
Lubuntu20.04 (Focal Fossa) unstable版を試用しました.
Lubuntu18.04より音質が向上しました. PulseAudioのバージョンがNo.11.1から
最新のNo.13.0に更新されています. 感謝。
▶ 令和 2. 2.29 追記
Lubuntu20.04 (Focal Fossa) でテストとして /etc/pulse/daemon.confの設定を
変更しました.
ただしこの設定はPulseAudio-daemon.conf /Linux man pageに次の様な注意
書きがあります.
PulseAudioプロセス全体をメモリにロックします。 これにより、
リアルタイムスケジューリングと組み合わせて使用するとドロップアウト
の安全性が向上する可能性がありますが、これにより他のプロセスから
多くのメモリが奪われるため、システムが大幅に遅くなる可能性があり
ます !
使用しているPCのCPUの性能とメモリの搭載量により不具合がでることがあると
考えられますので、設定には十分注意してください.
試用してPulseAudioリアルタイム化に非常に効果があることを体感しましたので、
設定を固定しました.(リアルタイム化にとって必須項目の1つであると思います)
又、次の箇所を負荷の高い設定に変更しました.
使用しているUSB-DACは32bit/192000kHzまでしかサポートしていませんが
PulseAudio(pulse)はDACに出力される前段階のカーネルソフトであり、
又、Firefoxのメディア情報でもPulseAudioは384000までサポートしている
ということなので設定します.
結果、音質は非常に向上しました
特に lock-memory = yes は期待以上の効果がありました.
ソフトの負荷を高くしてもハードウェアが対応できれば結果がでます.
Lubuntu20.04 (Focal Fossa) でテストとして /etc/pulse/daemon.confの設定を
変更しました.
lock-memory = yes
ただしこの設定はPulseAudio-daemon.conf /Linux man pageに次の様な注意
書きがあります.
PulseAudioプロセス全体をメモリにロックします。 これにより、
リアルタイムスケジューリングと組み合わせて使用するとドロップアウト
の安全性が向上する可能性がありますが、これにより他のプロセスから
多くのメモリが奪われるため、システムが大幅に遅くなる可能性があり
ます !
使用しているPCのCPUの性能とメモリの搭載量により不具合がでることがあると
考えられますので、設定には十分注意してください.
試用してPulseAudioリアルタイム化に非常に効果があることを体感しましたので、
設定を固定しました.(リアルタイム化にとって必須項目の1つであると思います)
又、次の箇所を負荷の高い設定に変更しました.
default-sample-rate=384000
使用しているUSB-DACは32bit/192000kHzまでしかサポートしていませんが
PulseAudio(pulse)はDACに出力される前段階のカーネルソフトであり、
又、Firefoxのメディア情報でもPulseAudioは384000までサポートしている
ということなので設定します.
結果、音質は非常に向上しました
特に lock-memory = yes は期待以上の効果がありました.
ソフトの負荷を高くしてもハードウェアが対応できれば結果がでます.

■ Firefox 高速化 / YouTube レスポンス改善
▶Profile-sync-daemonの導入・セットアップ
ブラウザプロファイルをRAMで管理して定期的にディスクに同期させるデーモンです.
SSDへの書き込み頻度を減らすことで耐久性が上がると共にブラウザの反応が良くな
ります.
1 インストール ( sudo apt install profile-sync-daemon )
2 デーモンとして登録して実行開始 ( systemctl --user start psd )
3 自動起動するようにする ( systemctl --user enable psd )
4 再起動する.
5 /.config/psd/psd.confを編集.
次の設定項目をコメントアウトして
BROWSERS="firefox"に設定して保存.
6 profile-sync-daemonの起動状態を確認 ( psd p )
cf.https://wiki.archlinux.jp/index.php/Profile-sync-daemon
▶令和 2. 9. 10 追記
profile-sync-daemonのoverlayfsモードの設定
これは必須ではありませんが設定のメリットはあります.overlayfsを使用することで
ブラウザプロファイルの全てではなく、変更されたデータだけを書き換えることに
なりpsdのtmpfsを減らし同期の高速化につながります.
設定の手順は
1 /.config/psd/psd.configを編集.
# USE_OVERLAYFS="no"
↓
USE_OVERLAYFS="yes"
コメントアウトして、no→yesに変更して保存.
2 rootで/etc/sudoersファイルの文末に
ユーザー名 ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/bin/psd-overlay-helper
を追加、保存して再起動 .
3 firefoxを起動後、端末で起動状態を確認 ( psd p )
Overlayfs v23 is currently active.(又はoverlayfs size : ○○M)と
表示されていれば設定は終了です.
profile-sync-daemonのoverlayfsモードの設定
これは必須ではありませんが設定のメリットはあります.overlayfsを使用することで
ブラウザプロファイルの全てではなく、変更されたデータだけを書き換えることに
なりpsdのtmpfsを減らし同期の高速化につながります.
設定の手順は
1 /.config/psd/psd.configを編集.
# USE_OVERLAYFS="no"
↓
USE_OVERLAYFS="yes"
コメントアウトして、no→yesに変更して保存.
2 rootで/etc/sudoersファイルの文末に
ユーザー名 ALL=(ALL) NOPASSWD: /usr/bin/psd-overlay-helper
を追加、保存して再起動 .
3 firefoxを起動後、端末で起動状態を確認 ( psd p )
Overlayfs v23 is currently active.(又はoverlayfs size : ○○M)と
表示されていれば設定は終了です.
▶RAMにFirefoxのキャッシュを配置する設定
profile-sync-daemonはブラウザのキャッシュには対応していませんので
about:configで編集します.
browser.cache.disk.enable---false
browser.cache.disk.capacity---0
browser.cache.memory.enable---true
browser.cache.memory.capacity--- -1
cf.https://wiki.archlinux.jp/index.php/Firefox_Ramdisk
▶Firefox高速化をabout:configで編集 *以外は参考までに.
about:configの編集はFirefoxの高速化に役立ちますが、あくまでも高速化設定
(手段)の内の1つでありOS自体の高速化も必要です.
about:configだけで高速化を期待することは避けたいと思います.
browser.newtabpage.activity-stream.feeds.telemetry--- fails
browser.newtabpage.activity-stream.telemetry---false
browser.safebrowsing.downloads.enabled---false
browser.safebrowsing.downloads.remote.enabled---false
browser.safebrowsing.malware.enabled---false *
browser.safebrowsing.phishing.enabled---false *
browser.search.update---false
browser.sessionstore.interval---300000 *
browser.sessionstore.resume_from_crash---false
browser.tabs.closeWindowWithLastTab---false
datareporting.healthreport.uploadEnabled---false
datareporting.policy.dataSubmissionEnabled---false
dom.push.enabled---false
dom.webnotifications.enabled---false
dom.webnotifications.serviceworker.enabled---false
extensions.pocket.enabled---false
geo.enabled---false *
gfx.canvas.azure.accelerated---true *
gfx.xrender.enabled---true
layers.acceleration.force-enabled---true *
media.peerconnection.enabled---false
mousewheel.default.delta_multiplier_y---200
network.allow-experiments---false
network.http.pipelining---true *
network.http.pipelining.ssl---true *
network.IDN_show_punycode---true
nglayout.initialpaint.delay---0
privacy.donottrackheader.enabled---true *
privacy.trackingprotection.enabled---true *
toolkit.telemetry.enabled---false *
toolkit.telemetry.archive.enabled---false
toolkit.telemetry.unifield---false
▶Firefox Add-ons
アドオンは必要最小限にします.アドオンは時に音に悪い影響を及ぼすことがあり
ますが,YouTubeにとって有益なアドオンを2つお薦めします.
ますが,YouTubeにとって有益なアドオンを2つお薦めします.
Cookie AutoDelete
YouTubeにはクッキーが少なからずセットされています.情報収集するクッキー
なかには音を劣化させるものが有ります.
今現在クッキー対策を何もしていないのでしたらクッキーを削除してみて、
削除前と削除直後のYouTubeの音の変化を確認しクッキーを削除する効果
があると感じたらこのアドオンを採用しましょう.
インストールしてYouTubeのサイトを開いてからツールバーの
cookie autodeleteアイコンをクリックすると設定画面がでますので、
youtube.comドメインをホワイトリストに入れます.
次にオプションにある「すべてのクッキーを維持する」のチェックを外した後、次の
5個に✔をいれます.
HSID, PREF, SID, SIDCC, SSID (令和 2.7.30修正)
この設定でYouTubeのcookieの数が1桁になります.
もし不都合なことがあれば外したcookieを1個ずつ戻してみてください.
cf.https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/cookie-autodelete/
uBlock Origin
広告をブロックしてYouTubeを快適に使えるようにします.
(Firefox全般の広告もブロック)
ブラウザの読み込み反応も良くなります.
cf.https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/ublock-origin/
▶「Firefox設定」ブラウザープライバシーの編集
コンテンツブロッキングを厳格(R)に設定.
この設定は音質改善に予想以上に良い結果をもたらしました.
バックグラウンドで動いているコンテンツをブロックすることはYouTubeのように
ストリーミングで再生する形式の場合には大きな効果があります.
▶BleachBit
Firefoxのキャッシュを削除することでYouTubeのストリーミング再生に良い効果を
生みます.
▶ServiceWorkers
アプリケーション基本情報の about:serviceworkers を開いてみて必要として
いないWebページがあればバックグラウンドで動くJavaScripですのでストリーミング
再生のためには少なくしたほうが良いと思います.
尚、ServiceWorkersの削除を希望するならば、about:configで
dom.serviceWorkers.enabledをfalseに変更. (2020.9.29 補足)
▶BIOSの設定(ASUSマザーボードの場合)
⦿ CPU Core Ratio(CPUの動作倍率の同期方法)は[Sync All Cores]
⦿ Hyper-threadingは[Enabled]
ブラウザ(Firefox・YouTube)を軽快に動作させるために上記の設定にします.

■ Lubuntu パフォーマンス向上
数あるディストリビューションでLubuntuはディスクトップがシンプルで軽く、
メモリの消費も少なめですが、より軽快に動作するようにします.(YouTubeの
ようなストリーミング再生の場合、音質改善には有利です.)
メモリの消費も少なめですが、より軽快に動作するようにします.(YouTubeの
ようなストリーミング再生の場合、音質改善には有利です.)
▶ディスクI/Oの高速化
ページキャッシュの書き出し設定を変えてより高速に作動させる.
/etc/sysctl.confをrootで編集. ( sudo pcmanfm )
文末に
vm.dirty_ratio = 10
vm.dirty_background_ratio = 5
挿入
設定を反映させる. ( sudo sysctl -p )
この設定は大きな効果があります.
PCのメモリ搭載量による設定許容範囲内で数値を入れ替えて試行.
cf.https://lonesysadmin.net/2013/12/22/better-linux-disk-caching-performance-vm-dirty_ratio/
archlinuxではメモリを大量に搭載(16GB等)している場合は下記のような設定が
望ましいと記載されています.
vm.dirty_ratio = 3
vm.dirty_background_ratio = 2
cf. https://wiki.archlinux.jp/index.php/Sysctl#.E4.BB.AE.E6.83.B3.E3.83.A1.E3.83.A2.E3.83.AA
▶令和 2. 10. 3 追記
PulseAudioを lock-memory = yes に設定
Firefoxに Profile-sync-daemon を導入
この両方を設定した場合は vm.dirty_ratio 、 vm.dirty_background_ratio
はデフォルトのほうが良い結果がでました.(この例はメモリを16GB搭載して
いる場合ですから、メモリ搭載量によって設定数値を調整する必要があります)
PulseAudioを lock-memory = yes に設定
Firefoxに Profile-sync-daemon を導入
この両方を設定した場合は vm.dirty_ratio 、 vm.dirty_background_ratio
はデフォルトのほうが良い結果がでました.(この例はメモリを16GB搭載して
いる場合ですから、メモリ搭載量によって設定数値を調整する必要があります)
▶令和 2. 10. 21 追記
ページキャッシュの調整(デフォルト値)
vm.dirty_ratio = 40
vm.dirty_background_ratio = 10
vm.dirty_expire_centisecs = 3000
vm.dirty_writeback_centisecs = 500
PulseAudioとFirefoxのプロファイルをメモリ上で処理させる環境では、
上記の設定変更次第で大きな効果を期待できるため、色々な組み合わせ
を行いました.
設定を繰り返し行うため手間と時間がかかりますが、音には正直に反映
しますのでやり甲斐があります.
組み合わせによる設定の方向性みえてきて、最終的にはとてもアグレッシブ
な設定にたどり着きました.
システムのフリーズを覚悟の上で強行しました. 結果,I/O高速化に影響する
重要性を体感するパフォーマンス向上に繋がりました.
この設定で2週間経ちましたが問題は起きていません.
最終的な設定はハードウェアの環境に依存する上スタックする危険性が
ありますので、設定数値を表示することは差し控えることにします.
尚、設定は /etc/sysctl.confファイルで記述して, sudo sysctl -pで再ロード
させます.
ページキャッシュの調整(デフォルト値)
vm.dirty_ratio = 40
vm.dirty_background_ratio = 10
vm.dirty_expire_centisecs = 3000
vm.dirty_writeback_centisecs = 500
PulseAudioとFirefoxのプロファイルをメモリ上で処理させる環境では、
上記の設定変更次第で大きな効果を期待できるため、色々な組み合わせ
を行いました.
設定を繰り返し行うため手間と時間がかかりますが、音には正直に反映
しますのでやり甲斐があります.
組み合わせによる設定の方向性みえてきて、最終的にはとてもアグレッシブ
な設定にたどり着きました.
システムのフリーズを覚悟の上で強行しました. 結果,I/O高速化に影響する
重要性を体感するパフォーマンス向上に繋がりました.
この設定で2週間経ちましたが問題は起きていません.
最終的な設定はハードウェアの環境に依存する上スタックする危険性が
ありますので、設定数値を表示することは差し控えることにします.
尚、設定は /etc/sysctl.confファイルで記述して, sudo sysctl -pで再ロード
させます.
▶CPUのクロック周波数を「performance」にロックする
はじめにCPUfreqdをインストールします.( sudo apt install cpufreqd )
CPUfreqはクロック数を動的に変動させるツールです. もしCPUfreqが有効になら
ない場合はBIOSの設定をみなおす必要があるかもしれません.
インストールのデフォルト設定は「ondemandガバナー」になっていて、クロック
は動的に変化しますので完全なperformanceの状態ではありません.
そこで「powersaveガバナー」を「performanceガバナー」に切り替えができる
ようにindicator-cpufrqをインストールします.
( sudo apt install indicator-cpufreq )
又,indicator-cpufrqのOS起動時の自動立ち上げの設定もしておきます.
これで処理が遅いと感じるときはperformance設定に切り替えることができます.
尚、常時performanceに固定したい場合はCPUの負担を認識した上で次の
コマンドを実行します. ( sudo systemctl disable ondemand )
OSを再起動してindicator-cpufreqをみればperformanceになっていれば正常に
設定されています.
cf.https://askubuntu.com/questions/1021748/set-cpu-governor-to-performance-in-18-04
▶HPET(高精度イベントタイマー)に変更
▶ 令和 2. 4.15 追記
前述のように pulse daemon.conf の設定を全て行った場合クロックソースは
デフォルトの TSC のほうが HPET より音が良いので、HPETの設定記述は
削除することにします.
前述のように pulse daemon.conf の設定を全て行った場合クロックソースは
デフォルトの TSC のほうが HPET より音が良いので、HPETの設定記述は
削除することにします.
▶令和 2. 9. 25 追記
上記のHPET設定記述の削除について経緯を書き留めます.
近年のCPUはコア周波数に依存しない
定数(constant_tsc)
ノンストップ(nonstop_tsc)
不変(invariant_tsc)
のいずれかの方式になっていて、このどれかがCPUに搭載されていることが
確認された場合、HPETにする必要がないという報告があります.
(TSCがCPUに、HPETがマザーボードに内在していることによる理由)
確認は端末で行います.( grep constant_tsc /proc/cpuinfo )
尚,HPETはmax-user-freqのデフォルトが64Hzに設定されているので,高い
周波数に変更すればパフォーマンス向上が望めます. (2Hz〜8192Hz)
代表的な1024,2048,3072の値で試聴比較しました.
/etc/sysctl.confの文末に次の行を追加します.
dev.hpet.max-user-freq = 3072 (又は1024,2048)
歪はTSCの方が少ないという結果でした.
古いCPUのTSCには性能の良くない時期があったため敬遠されてHPETが
評価されてきましたが、時と共に変化してきています.
上記のHPET設定記述の削除について経緯を書き留めます.
近年のCPUはコア周波数に依存しない
定数(constant_tsc)
ノンストップ(nonstop_tsc)
不変(invariant_tsc)
のいずれかの方式になっていて、このどれかがCPUに搭載されていることが
確認された場合、HPETにする必要がないという報告があります.
(TSCがCPUに、HPETがマザーボードに内在していることによる理由)
確認は端末で行います.( grep constant_tsc /proc/cpuinfo )
尚,HPETはmax-user-freqのデフォルトが64Hzに設定されているので,高い
周波数に変更すればパフォーマンス向上が望めます. (2Hz〜8192Hz)
代表的な1024,2048,3072の値で試聴比較しました.
/etc/sysctl.confの文末に次の行を追加します.
dev.hpet.max-user-freq = 3072 (又は1024,2048)
歪はTSCの方が少ないという結果でした.
古いCPUのTSCには性能の良くない時期があったため敬遠されてHPETが
評価されてきましたが、時と共に変化してきています.
▶I/Oスケジューラを[ noop ]に変更
ディスクI/Oスケジューラはディスクのシーク量を減らすためのソフトウエアですが
SSDはI/O操作の順位をつける必要がないためシンプルなスケジューラの noop
の方が有利です.ストレージがSSDの場合
/etc/default/grubをrootで編集. ( sudo pcmanfm )
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT=
↓
GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet splash elevator=noop"にして
( sudo update-grub )をしてOSを再起動.
( cat /sys/block/sd*/queue/scheduler ) *は使用しているドライブ名にする
[noop] deadline cfqと表示されていれば正常に設定されています.
HDDの場合はデフォルト(cfq)のままで.
▶lowlatencyカーネルのインストール
音質の向上に過大な期待を持たない方が良い.
( sudo apt install linux-lowlatency )
▶ 令和 2. 3. 2 追記
Lubuntu 20.04 (Focal Fossa) unstable版を使用してみて
LXQtはLubuntu 18.10以降改善が進められ常用できるレベルになってきました.
○ 従来のLubuntuらしさを残しながら、グラフィックも充実しました.
○ PCManFMもQt版になりファイルをrootで開くのが簡単になりました.
○ PulseAudioがバージョンアップしてより高性能になり成長をし続けています.
○ ディスプレイの輝度調節(brightness)をデスクトップでは端末で.....
xrandr --output DP-1 --brightness 0.8等で調節していましたが、
ショートカットキー(Shift+Ctrl+F6又はF7)で簡単にできるようになりました.
○ Package ManagerのMuonが破損パッケージ、アップグレード等の処理が
正確で,そろそろSynapticを卒業する時のようです.
(Synapticの自動削除、ローカル・廃止の動作が不確実)
○ Software CenterのDiscoverも改善されインストール・削除が軽快に動作
します.
○ マルチキューI/Oスケジューラーが採用され、SSDは [none] に設定すれば
(デフォルトはmq-deadline)シングルキューの時よりI/Oが高速に処理され
ます.(音で判断すると効果が体感できます. 視覚より聴覚のほうが解りやすい)
Lubuntuチームの弛まない努力のおかげでLXEDがより進化しました. 感謝。
Lubuntu 20.04 (Focal Fossa) unstable版を使用してみて
LXQtはLubuntu 18.10以降改善が進められ常用できるレベルになってきました.
○ 従来のLubuntuらしさを残しながら、グラフィックも充実しました.
○ PCManFMもQt版になりファイルをrootで開くのが簡単になりました.
○ PulseAudioがバージョンアップしてより高性能になり成長をし続けています.
○ ディスプレイの輝度調節(brightness)をデスクトップでは端末で.....
xrandr --output DP-1 --brightness 0.8等で調節していましたが、
ショートカットキー(Shift+Ctrl+F6又はF7)で簡単にできるようになりました.
○ Package ManagerのMuonが破損パッケージ、アップグレード等の処理が
正確で,そろそろSynapticを卒業する時のようです.
(Synapticの自動削除、ローカル・廃止の動作が不確実)
○ Software CenterのDiscoverも改善されインストール・削除が軽快に動作
します.
○ マルチキューI/Oスケジューラーが採用され、SSDは [none] に設定すれば
(デフォルトはmq-deadline)シングルキューの時よりI/Oが高速に処理され
ます.(音で判断すると効果が体感できます. 視覚より聴覚のほうが解りやすい)
Lubuntuチームの弛まない努力のおかげでLXEDがより進化しました. 感謝。
▶ 令和 2. 5. 25 追記
Manjaro20.0.1をインストールしました.
Manjaroを選択した理由はオプションでRTカーネル(lowlatencyではなく)が用意
されていることです.
どのディストリでも外部からRTカーネルをインストール(構築)することが可能
ですが.手順・設定方法が煩雑で成功してもサポート面が期待できません.
そのため今迄躊躇してきました.
Manjaroは Archlinuxの派生のためサポート・更新に不安がありません.
Manjaroのセッテングマネージャーの「カーネル」画面でインストール・削除が
ワンクリックでできるのは,RTカーネルの場合望外のことです.
予想(期待)どおりの音質改善がありました.高域が繊細で力強さが増しRTカーネル
の威力を体感できました.
諸設定はLubuntuと同じ設定にしましたが,一部Manjaro特有のものもあります.
動きはLubuntuの軽快さにはさすがに及びません.
又,外観等の設定もLubuntuのように直感的・イージーというわけには行きません.
しかし、音質の良さは何にも優る魅力です.
まだ未知の箇所もありこれからです.
尚、ダウンロードしたManjaroのISOファイルをbootableUSBにするときLubuntuの
USB-Createrではファイルの存在を認識できず作成できません.
LinuxMintのUSB-Image-Writerで解決しました.
Manjaroを使い始めたことで
Lubuntu18.04
Lubuntu20.04
Manjaro20.0.1
のマルチ(トリプル)ブート*デバイス構成になりました.
但し、Lubuntu18.04は2021年4月をもってサポート終了になります.
Manjaro20.0.1をインストールしました.
Manjaroを選択した理由はオプションでRTカーネル(lowlatencyではなく)が用意
されていることです.
どのディストリでも外部からRTカーネルをインストール(構築)することが可能
ですが.手順・設定方法が煩雑で成功してもサポート面が期待できません.
そのため今迄躊躇してきました.
Manjaroは Archlinuxの派生のためサポート・更新に不安がありません.
Manjaroのセッテングマネージャーの「カーネル」画面でインストール・削除が
ワンクリックでできるのは,RTカーネルの場合望外のことです.
予想(期待)どおりの音質改善がありました.高域が繊細で力強さが増しRTカーネル
の威力を体感できました.
諸設定はLubuntuと同じ設定にしましたが,一部Manjaro特有のものもあります.
動きはLubuntuの軽快さにはさすがに及びません.
又,外観等の設定もLubuntuのように直感的・イージーというわけには行きません.
しかし、音質の良さは何にも優る魅力です.
まだ未知の箇所もありこれからです.
尚、ダウンロードしたManjaroのISOファイルをbootableUSBにするときLubuntuの
USB-Createrではファイルの存在を認識できず作成できません.
LinuxMintのUSB-Image-Writerで解決しました.
Manjaroを使い始めたことで
Lubuntu18.04
Lubuntu20.04
Manjaro20.0.1
のマルチ(トリプル)ブート*デバイス構成になりました.
但し、Lubuntu18.04は2021年4月をもってサポート終了になります.
▶ 令和 2. 5. 26 追記
Lubuntu20.04をM.2 SSD(NVMe PCIe Gen3✕4)にインストールしてみました.
読出し 3,300M B/SでSATA SSDの約6倍です.
Lubuntuのインストールに5分かかりません.
今回の目的はLubuntuをRTカーネル仕様のManjaroに対抗できるようにするため
です.
目指した音質改善はManjaroに肉薄するレベルになりました.(当事者でないと差が
わからないレベルです)
操作性はもともとLubuntuの圧勝でしたのでさらに磨きがかかりました.
気になっていたM.2の発熱はM.2に正対する位置に12cmのクーリングファンを
取り付けサイレントスピードにしています.
PCケースのフレームにポールを垂直方向に取付ける構造になっていましたので
クーリングファンを的確に取り付けることができました。
尚、ヒートシンクは付けていません.
ブラウジングで30℃〜35℃位です.
ヒートシンクは風があたらないと冷却効率が低いのでクーリングファンを選択
しました.(ヒートシンク+クーリングファンがベストです)
注意することはM.2の性能を引き出すためにはBIOSをチェックして,今回の場合は
PCIe・✕4モードの設定になっているかを確認する必要があります.
ベンチマークテストでメーカー公表値とかけ離れていたらBIOSを再チェックする
必要があります.
RTカーネルと同レベルにもってこれたのはPulseAudio・Lubuntu・Firefox・BIOSの
諸設定そしてデバイスの選定であり,設定で大きな負荷をかけてもハードが対応できる
Lubuntuの軽快さが有利に働くことにあると思います.
LubuntuはDistroWatchで上位になることはありませんが,旧型PCやネットブックの
使用だけではなく,高性能なPCで性能をフルに発揮するのは爽快です.
これでLubuntu20.04を心置き無くメインのディストリとして使用していくことにします.
Lubuntu20.04をM.2 SSD(NVMe PCIe Gen3✕4)にインストールしてみました.
読出し 3,300M B/SでSATA SSDの約6倍です.
Lubuntuのインストールに5分かかりません.
今回の目的はLubuntuをRTカーネル仕様のManjaroに対抗できるようにするため
です.
目指した音質改善はManjaroに肉薄するレベルになりました.(当事者でないと差が
わからないレベルです)
操作性はもともとLubuntuの圧勝でしたのでさらに磨きがかかりました.
気になっていたM.2の発熱はM.2に正対する位置に12cmのクーリングファンを
取り付けサイレントスピードにしています.
PCケースのフレームにポールを垂直方向に取付ける構造になっていましたので
クーリングファンを的確に取り付けることができました。
尚、ヒートシンクは付けていません.
ブラウジングで30℃〜35℃位です.
ヒートシンクは風があたらないと冷却効率が低いのでクーリングファンを選択
しました.(ヒートシンク+クーリングファンがベストです)
注意することはM.2の性能を引き出すためにはBIOSをチェックして,今回の場合は
PCIe・✕4モードの設定になっているかを確認する必要があります.
ベンチマークテストでメーカー公表値とかけ離れていたらBIOSを再チェックする
必要があります.
RTカーネルと同レベルにもってこれたのはPulseAudio・Lubuntu・Firefox・BIOSの
諸設定そしてデバイスの選定であり,設定で大きな負荷をかけてもハードが対応できる
Lubuntuの軽快さが有利に働くことにあると思います.
LubuntuはDistroWatchで上位になることはありませんが,旧型PCやネットブックの
使用だけではなく,高性能なPCで性能をフルに発揮するのは爽快です.
これでLubuntu20.04を心置き無くメインのディストリとして使用していくことにします.
▶ 令和 3. 9. 28 追記
メモリ関連のカーネルパラメーターを変更してメモリの運用を改善することで、
ワークロードを適切な状態にしてパフォーマンスを向上させることを試みました.
BIOSで行うメモリのチューニングと同様にオーバーコミットの設定でメモリが効率
よく運用されればUSB-DACをグレードアップしたように思える効果があります.
しかし、搭載メモリの大きさによりメモリ確保が不十分になってシステムが不安定
(最悪カーネルパニック)になる場合はパラメータをデフォルト(0)に戻すことに
なります.
設定は、 sysctl.conf で
vm.overcommit_memory=1
を文末に記述してから、端末で sudo sysctl -p を行い再ロードさせます.
メモリ関連のカーネルパラメーターを変更してメモリの運用を改善することで、
ワークロードを適切な状態にしてパフォーマンスを向上させることを試みました.
BIOSで行うメモリのチューニングと同様にオーバーコミットの設定でメモリが効率
よく運用されればUSB-DACをグレードアップしたように思える効果があります.
しかし、搭載メモリの大きさによりメモリ確保が不十分になってシステムが不安定
(最悪カーネルパニック)になる場合はパラメータをデフォルト(0)に戻すことに
なります.
設定は、 sysctl.conf で
vm.overcommit_memory=1
を文末に記述してから、端末で sudo sysctl -p を行い再ロードさせます.

■ 固定式アッテネーター自作

AR-4x
50年程前に購入したアコースティックリサーチ社のスピーカー
AR-4xが使わないまま部屋の隅に置かれていました.
50年程前に購入したアコースティックリサーチ社のスピーカー
AR-4xが使わないまま部屋の隅に置かれていました.
[ 仕様 ]
▶ ウーハー -------------------200ミリ
▶ ツィーター------------------- 60ミリ
▶ インピーダンス----------------8 Ω
▶ クロスオーバー----------1200 Hz
使用しなくなったのは可変式アッテネーターのガリオームがひどくなったためです.
このスピーカーはアコースティックサスペンション方式の完全密閉型のため,当時は
スピーカーを分解する術を知らなかたためアッテネーターの交換を諦めていました.
今回まだ使えるかどうか確認のため分解することにしました.
サランネットの枠が接着されていましたので壊れるのを覚悟で力技でなんとか取り
はずしてスピーカーが使用に問題ないことが確認できました. アッテネーターを
分解してわかったことは,この部品は音の通り路にはよくない構造だということです.
まさに小型の電気コンロです.(分解した状態)
コイルの抵抗値は18Ωです. 当然熱を持ちますし、摺動して抵抗値を変化させ
るので経年劣化・消耗は避けられません.
この構造の可変式アッテネーターは形状の大小はあってもスピーカーメーカーの
マルチスピーカーユニットに(かなり高額なものまで)使われてれています.
性能の不十分な部品をメーカーが採用しているのは、マルチスピーカーシステム
の場合ユーザーの好みにあわせるための手段として使わざるを得ないという
理由のようですが.
しかし可変のため抵抗値が変わると直結しているクロスオーバーネットワークに
影響を与え良く設計されたものでも本来の機能を活かせません.
この状態では折角のスピーカーユニットが性能を十分に発揮できないのです.
対応策としてのトランス式,ロータリースイッチ式,電子ボリューム式等は高額な
うえに接点・素子の多さという可変式の弊害から完全に逃れることはできません.
必要悪として見過ごせないので,可変式より音の劣化が格段に少ない固定式
アッテネーターを作るハメになりました.
固定式アッテネーターは2ウェイの場合最低2個(左右で4個)の抵抗ですみますが、
安くて良いものを作るには人力(知力・体力)でカバーしなければなりません.
固定式アッテネーターの制作する上で注意しなければならないことは、抵抗の
種類と抵抗値です.
具体的には残留インダクタンスが少ない構造の抵抗を選ぶことと並列と直列の
抵抗値の組合せで決まる合成インピーダンスをユニットのインピーダンスに
近い値になるようにしなければならないことです.
最適な抵抗値は個々のスピーカーユニット固有のもので上記の条件を逸脱しな
い範囲でユーザーの好みを考慮し微調整して決める事になります.
この抵抗値2つの組合せで合成インピーダンスと減衰量が決まります.
シビアな作業になりますので気が抜けません.
スピーカーと直列に入れる抵抗は0.1Ω,並列にいれる抵抗は1Ωの違いで
音が変化します.
最適値は事前に算定式で抵抗値を出しておきますが、後はカットアンドトライです.
試用した抵抗の内訳は
メタルクラッド抵抗----50w(20Ω、2Ω、0.2Ω、0.1Ω)・25w(20Ω、2Ω)---12個
無誘導巻線抵抗------16w(2.2Ω)・10w(2Ω)-----4個
酸化金属皮膜抵抗---10w(18Ω、8Ω、2Ω)-----6個
セメント抵抗----------10w(16Ω、3.3Ω、2.7Ω)-----6個
最終的に
直列用に無誘導巻線抵抗(16w2.2Ω)
並列用にメタルクラッド抵抗(50w20Ω)
に落ち着きました.
* 再度、固定式アッテネーターの抵抗の組合せを変更しました.
固定式アッテネーターの並列用の抵抗をいろいろ試しましたが気になっていた
Mills Resistor MRAを使うことにしました. 入手が難しくなると聴いたためです.
Mills Resistor MRAは米国MIL規格に適合している製品で,現在はVishayに
吸収されてVISHAY MILLSというブランドになっています.


直列用 Solen無誘導巻線 16W 2.2Ω
並列用 Mills無誘導・非磁性 MRA12 12W 22Ω
JantzenAudio無誘導巻線 Superes 10W 18Ω
の2種類の組合せです.
並列用の抵抗値を20Ωから18Ω・22Ωに変えましたので減衰量が次の様に
なりました.(大体の数値です)
メタルクラッド20Ω---------------2.9dB
Mills無誘導・非磁性巻線22Ω----------2.7dB
JantzenAudio無誘導巻線線18Ω-----3.1dB
減衰量の影響か製品の特性か判断できませんが
メタルクラッド---------------骨太
Mills------------------------クリア
JantzenAudio-------------ソフト
最終的に
直列用 Solen無誘導巻線 16W 2.2Ω
並列用 Mills無誘導・非磁性 MRA12 12W 22Ω
を試用していきます.
その後Millsを取り付けて音が落ち着くまで1週間程かかりました.
daemon.confの設定を見直してresample-methodをspeex-float-10の
レベルをspeex-float-3まで下げたところ一段と歪が減り、透明感が増して
驚かされました.
今まで経験のない変化でした.
設定を変更するときはいつも先入観やプラシーボ効果(反応)に十分注意して
行っています.
他の銘柄ではspeex-float-10が最良でした.
Mills MRA12の特性によるものなのかもしれません.
・・・・・1周間程前このように書きましたが訂正します.
Mills MRA12はいままで使った抵抗よりエージングに多くの時間が懸かるよう
です. 2週間過ぎた今、再設定した所 speex-float-10で透明感がより増しました.
あらためてMills Resistorが期待以上の性能でベストチョイスだと再確認しました.
Mills Resistorの良さを知って直列用の2.2Ωにも使用したかったのですが、入手
できず断念しました.
クロスオーバーネットワークのコンデンサやコイルについての情報は豊富にあり
ますが、固定式アッテネーターの抵抗については試行錯誤してたどり着くことに
なります.
固定式アッテネーターを制作するとコンデンサやコイル以上に抵抗が音に与える
影響の大きさが判ります.
可変式アッテネーター方式では種類・品質等は残念ながら選びようもありません.
スピーカーユニットを活かすためにもオーダーメイドのアッテネーターの制作を
おすすめします.
* パーツ取り付けボルトの選択の誤り.
端子ターミナルに付いてきたプラスボルトを六画穴付きボルト(キャップボルト)
に変えて使用しました. ターミナルに締め付けトルクを上げて取り付ける目的
でした. 付属のプラスボルトは非磁性体(常磁性体)ですが六画穴付きボルト
は強磁性体です. Mills MRA12 ・ Solen AchrOhmiCは高性能な非磁性体の
抵抗器です. 磁性体の抵抗器は磁気ヒステリシスの影響で歪や色付けがでて
クリヤな音を目指す障害の1つになります.
良い部品を選んでも台無しにするところでした.
----------------------------------------------------------------------------

▶ 令和 元11.16 追記
アッテネーターの抵抗とクロスオーバーネットワークのコンデンサを変えました.
スピーカーに並列接続の抵抗をMills MRAにして歪(音割れ)対策として非常
に効果がありました.
直列接続の抵抗もMills MRAに変えたかったのですが国内では入手ができず
諦めていました. しかし諦めきれず海外のパーツショップから取寄せる事に
しました.
そこで音質改善(向上)にアッテネーターの抵抗とクロスオーバーネットワーク
のコンデンサのどちらの方が影響力があるのかを知る良い機会だと思い使用
してみたかったClarityCap ESAもオーダーしました.
最初に抵抗を変えて1日聴いた後コンデンサを変えて変化をみました.
結果、アッテネーターとフィルターの役割が音にでました.
Millsは歪のさらなる減少にClarityCapは音の情報量の増加という現象です.
Millsは期待以上、ClarityCapは想定内という感じです.
改めてアッテネーターが音質改善の重要なポイントであることを実感しました.
又、アッテネーターの場合直列・並列接続どちらも音質向上の影響力に優劣が
なく共に重要な素子だということです.
可変アッテネーターの電熱ヒーター並の抵抗素子では推して知るべしです.
----------------------------------------------------------------------------
▶ 令和 元11.29 追記
アッテネータ−の抵抗をMills MRA12 12W 2.2Ωと 22Ω
クロスオーバーネットワークのコンデンサをClarity Cap ESA 18μFと
Mundorf MCap EVO 1.8μFに変えました.
2週間たちましたので現状報告いたします.
この組合せでYouTubeの歪をチェックする曲の歪は解消され、デジタル臭さが
減り艷やかな音になりました. Mills抵抗とClarity Capコンデンサの相乗効果
は期待以上です.
特にアッテネーターの抵抗は種類・定数の影響(効果)が大きく,ある意味判断が
しやすいといえます. Mills MRAはアイルトン・ペリー巻きという特殊な方法で
作られていて材料も普通のものより4倍必要だと書かれています.
可変式アッテネータを固定式アッテネータに変えたことよる音質改善にとても
いい結果がでて大変満足しています.
ソフトウエア(Lubuntu,Firefox)のチューニングと
ハードウェア(固定式アッテネーター・クロスオーバーネットワーク自作,
USB-DAC使用)
などを行ったことで両輪のバランスがとれたいい状態です.
一連の設定に使用したYouTubeのテスト曲で歪(音割れ)が解消されています
ので成功裏に終わることができたと思っています.
cf.https://en.wikipedia.org/wiki/Ayrton%E2%80%93Perry_winding
----------------------------------------------------------------------------
▶ 令和 元12.19 追記
Mills MRA 5w18Ωと20Ωを入手したので、R2の22Ωを入れ替えて比較
しました.
結果、20Ωが全体的に一番バランスが取れていました.
18Ω、20Ω、22Ωと2Ωづつの差しかありませんが20Ωがジャストフィットです.
歪が少なく音に生彩があり、高域まで自然に伸びて心地よく音楽を楽しめます.
固定式アッテネータは的となる抵抗値を決めたら3種類以上の値の違うものを
用意して聴き比べて(直列・並列用のどちらも)選択するのがより良い結果に至る
条件かもしれません.
最適値の抵抗を探し当てればその差は歴然で手間ですが価値は十分にあると
思います.
----------------------------------------------------------------------------
▶ 令和 2. 3. 9 追記
固定式アッテネーターの直列用の抵抗 Mills MRA 12w 2.2Ωに0.1Ωを繋ぎ
2.3Ωに変更しました.(計算値で減衰量 2.9dB・合成インピーダンス 8Ω)
歪はより減少し目標をほぼ達成したと思います.
この組み合わせを最終型とします.
音質改善にはクロスオーバーネットワーク以上に固定式アッテネーターの
影響力がより大きいとあらためて感じました.
アッテネーターの抵抗とクロスオーバーネットワークのコンデンサを変えました.
スピーカーに並列接続の抵抗をMills MRAにして歪(音割れ)対策として非常
に効果がありました.
直列接続の抵抗もMills MRAに変えたかったのですが国内では入手ができず
諦めていました. しかし諦めきれず海外のパーツショップから取寄せる事に
しました.
そこで音質改善(向上)にアッテネーターの抵抗とクロスオーバーネットワーク
のコンデンサのどちらの方が影響力があるのかを知る良い機会だと思い使用
してみたかったClarityCap ESAもオーダーしました.
最初に抵抗を変えて1日聴いた後コンデンサを変えて変化をみました.
結果、アッテネーターとフィルターの役割が音にでました.
Millsは歪のさらなる減少にClarityCapは音の情報量の増加という現象です.
Millsは期待以上、ClarityCapは想定内という感じです.
改めてアッテネーターが音質改善の重要なポイントであることを実感しました.
又、アッテネーターの場合直列・並列接続どちらも音質向上の影響力に優劣が
なく共に重要な素子だということです.
可変アッテネーターの電熱ヒーター並の抵抗素子では推して知るべしです.
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▶ 令和 元11.29 追記
アッテネータ−の抵抗をMills MRA12 12W 2.2Ωと 22Ω
クロスオーバーネットワークのコンデンサをClarity Cap ESA 18μFと
Mundorf MCap EVO 1.8μFに変えました.
2週間たちましたので現状報告いたします.
この組合せでYouTubeの歪をチェックする曲の歪は解消され、デジタル臭さが
減り艷やかな音になりました. Mills抵抗とClarity Capコンデンサの相乗効果
は期待以上です.
特にアッテネーターの抵抗は種類・定数の影響(効果)が大きく,ある意味判断が
しやすいといえます. Mills MRAはアイルトン・ペリー巻きという特殊な方法で
作られていて材料も普通のものより4倍必要だと書かれています.
可変式アッテネータを固定式アッテネータに変えたことよる音質改善にとても
いい結果がでて大変満足しています.
ソフトウエア(Lubuntu,Firefox)のチューニングと
ハードウェア(固定式アッテネーター・クロスオーバーネットワーク自作,
USB-DAC使用)
などを行ったことで両輪のバランスがとれたいい状態です.
一連の設定に使用したYouTubeのテスト曲で歪(音割れ)が解消されています
ので成功裏に終わることができたと思っています.
cf.https://en.wikipedia.org/wiki/Ayrton%E2%80%93Perry_winding
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▶ 令和 元12.19 追記
Mills MRA 5w18Ωと20Ωを入手したので、R2の22Ωを入れ替えて比較
しました.
結果、20Ωが全体的に一番バランスが取れていました.
18Ω、20Ω、22Ωと2Ωづつの差しかありませんが20Ωがジャストフィットです.
歪が少なく音に生彩があり、高域まで自然に伸びて心地よく音楽を楽しめます.
固定式アッテネータは的となる抵抗値を決めたら3種類以上の値の違うものを
用意して聴き比べて(直列・並列用のどちらも)選択するのがより良い結果に至る
条件かもしれません.
最適値の抵抗を探し当てればその差は歴然で手間ですが価値は十分にあると
思います.
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▶ 令和 2. 3. 9 追記
固定式アッテネーターの直列用の抵抗 Mills MRA 12w 2.2Ωに0.1Ωを繋ぎ
2.3Ωに変更しました.(計算値で減衰量 2.9dB・合成インピーダンス 8Ω)
歪はより減少し目標をほぼ達成したと思います.
この組み合わせを最終型とします.
音質改善にはクロスオーバーネットワーク以上に固定式アッテネーターの
影響力がより大きいとあらためて感じました.
固定式アッテネータ・クロスオーバーネットワークの変遷記録


R1 Solen
無誘導巻線 16w 2.2Ω
R2 メタルクラッド抵抗
50w 20Ω
C1 JantzenAudio
(Cross Cap MKP) 18μF
C2 Mundorf MCap EVO 1.8μF
L AR-4x純正 1.2mH
⇓

R1 JantzenAudio
無誘導巻線線 10w 2.2Ω
R2 Mills MRA (アイルトン・ペリー巻き)
無誘導・非磁性巻線 12W 22Ω
C1 JantzenAudio
(Cross Cap MKP) 18μF
C2 Mundorf MCap EVO 1.8μF
L AR-4x純正 1.2mH
⇓

R1 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 12W 2.2Ω
R2 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 12W 22Ω
C1 Clarity Cap ESA 18μF
L AR-4x純正 1.2mH
⇓

R1 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 12W 2.2Ω
R2 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 12W 22Ω
C1 Clarity Cap ESA 18μF
C2 Mundorf MCap EVO 1.8μF
L AR-4x純正 1.2mH
⇓

R1 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 12W 2.2Ω
R2 Mills MRA
無誘導・非磁性巻線 5W 20Ω
C1 Clarity Cap ESA 18μF
C2 Mundorf MCap EVO 1.8μF
L AR-4x純正 1.2mH
上記の他に
[ R1 ]
JantzenAudio MOX 10w 2Ω, 10w 2.2Ω
メタルクラッド抵抗 25w 2Ω , 50w 2Ω
[ R2 ]
Mills MRA 5w 18Ω
JantzenAudio MOX 10w 18Ω
[ C1 ]
DaytonAudio 250v20μF
[ C2 ]
Solen FastCap 630v 1.8μF
Hovland 400v 1.5μF
JantzenAudio Standard Z 400v 1.8μF
PARC Audio 400v 0.1μF
を試用しました.
試行錯誤の結果この画像の様に使われないパーツの山ができました
cf.http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/netwark_canvas.htm
ネットワーク設計プログラム
L C算出、F特解析、周波数特性グラフ、固定式アッテネーター算出の項目を
参考にさせていただきました.






■ クロスオーバーネットワーク自作


AR-4xオリジナルのネットワークは lpfがコイル1個, hpfがコンデンサ1個の
6db/octというシンプルなものです.高度な設計のものは部品点数が増えるため,
部品選びを間違うと性能向上が望めません. オリジナルを踏襲することにします.
コイルは問題なく使えそうなのでコンデンサを何にするかあれこれ考えました.
コンデンサはフィルムの20μFと決まっていましたがメーカー・グレード選びは
種類の多さと価格の制約で悩みどころです.
コンデンサは音質の重要な決めてになりますので良いものを選びたいのですが、
良質なものは容量が20μFとなると1個1万円以上になります.
とりあえずテスト的にCPが高いと言われているJanzenAudioのCrossCapを
使ってみました.
スピーカーケーブルを取り替え,ネットワークボードの制作をします.
部品配置を決めて穴あけ加工をしターミナルを取り付けた後コイル・コンデンサ
をボードに防振マットを貼ってその上に結束バンドで固定します.
音は高域にやや不満があるものの納得のいくレベルです.
その後高域の改善にパラレル(並列)に繋げるバイパス用の容量の小さいフィルム
を選びました.
結局,Solen、Jansen、Hovland、ParcAudioを順に試すことに.
しかし納得できず最後の切り札Mundorf MCap EVOでテスト.
ほぼ満足できるものになりましたので、この状態で使用することにします.
今回のようにコンデンサの容量が大きいケースの場合,上質なものを選ぶと価格
の点で現実的ではありませんので、大小のコンデンサを並列に接続して価格以上
の効果が出るのを期待しました.
小さい方のコンデンサを試すのに5種類使いましたので多少の出費はありました
がほぼ満足の出来る結果になりましたので良しとします.
Mundorf Mcap EVO以外のものは試聴して大きな差は感じられませんでした.
Mundorf Mcap EVOは透明感、繊細さの点で他のものより上質です.(私感ですが)
コンデンサをパラレルに繋ぐ(今回の場合は18μFと1.8μF)この方法はとても
有効だと思っています.
試用したフィルムコンデンサの内訳は
400V・18μF (JantzenAudio)
250V・20μF (DaytonAudio)
450V・1.8μF (Mundorf)
630V・1.8μF (Solen)
400V・1.8μF (JantzenAudio)
400V・1.5μF (Hovland)
400V・0.1μF (ParcAudio)
最終的に
Mundorf(MCap EVO) 1.8μF
JantzenAudio(Cross Cap MKP) 18μF
の組合せになりました.
尚、コイルは AR-4x純正の1.2mHを流用しました.
音質改善はソフトとハード両方のバランスが取れたチューニングしていくことが
重要だと思います.
50年前の純正コンデンサは(オイル?)縦横10cm・厚さ1cmの正方形のもの
です. 20μFとプリントされていたのでコンデンサだと判った次第.
当時としては高価な部品だと思います.
cf. http://www.humblehomemadehifi.nl/Cap_NL.html

■ 音質改善・雑感
試行錯誤の中で、特に音質改善に効果があったこと
▶リアルタイム設定
PulseAudioのリアルタイムスケジューリングを最大・最速に設定する方法をいろいろ
試みましたがなかな解決できませんでした. 頼みのarchlinuxの記事でも
rtprio 9,nice -11というetc/pulse/daemon.confの制限値です.
ためしにrlimitの設定項目を最大に変更してみる事にしました.
/etc/pulse/daemon.conf
nice-level = -19
rialtime-priority = 99
rlimit-nice = 39 (-19でない事に注意)
rlimit-rtprio = 99
に変更して
/etc/security/limits.conf
@pulse-rt - rtprio 99
@pulse-rt - nice -19
を文末に追加してOSを再起動します.
ulimit -aで設定内容をみて、htopで施行されているかを確認します.
これでリアルタイムが最大になりました. 解ってしまえば当然というレベルですが.
* 尚,この設定値はPulseAudioを最優先にするようになっていますので
他のタスクの動作に支障がでるようでしたら数値を下げてください.
▶default-fragmentsとdefault-fragment-size-msecの設定
/etc/pulse/daemon.confの設定項目の中で
default-fragments = 2
default-fragment-size-msec = 10
この2つに一番時間をとられました. 判断基準を決めにくく、紆余曲折して沢山の
組合せを試しました.この設定は音質に大きな影響を及ぼす箇所なので手間を
かける価値があります.
論理的な確証はありませんが、resampl-methodを変更した際は
default-fragmentsとdefault-fragment-size-msecを見直すのが良いと思います.
現在はresampl-method=speex-float-10との組合せででレイテンシも良好な
状態にあると思いますが、default-fragment-size-msecを1〜10の間で微調整を
する余地があると思います.
ここはハードウエアの処理能力、ソフトウエアの設定に依存・左右されることを
意識して調整する項目です.
▶「Firefox設定」コンテンツブロッキングで(厳格)に設定
トラッカー等のコンテンツをブロックして読み込みスピードを上げることで音質向上
に繋がります. この設定は予想を上回る大きな効果があります.
▶Firefox Add-ons「Cookie AutoDelete」の設定
YouTubeのサイトでyoutube.comドメインをホワイトリストに入れオプションで
"すべてのクッキーを維持する"のチェックを外し以下の7個のクッキーだけにします.
HSID,LOGIN_INFO,PREF,SID,SIDCC,SSID,VISITOR_INFO1_LIVE
コンテンツブロッキングと同様バックグラウンドで障害になるものを取り除くことで
音の再生にいい結果をもたらします.
▶ディスクI/Oの設定
vm.dirty_ratio = 10
vm.dirty_background_ratio = 5
にして、ページキャッッシュの書き出しを高速にする.
archlinuxではメモリを大量に搭載(16GB等)している場合は下記のような設定が
望ましいと記載されています.
vm.dirty_ratio = 3
vm.dirty_background_ratio = 2
cf. https://wiki.archlinux.jp/index.php/Sysctl#.E4.BB.AE.E6.83.B3.E3.83.A1.E3.83.A2.E3.83.AA
余談
Lubuntuの端末でリポジトリ・パッケージの更新や不要ファイル・キャッシュの削除
は連結コマンドで一括して処理しています.
sudo apt update && sudo apt dist-upgrade && sudo apt autoremove && sudo apt autoclean && sudo apt clean
Lubuntuの端末でルーティンにしているコマンドは以下のものです.
*OS起動後毎回行うもの
sudo apt update && sudo apt dist-upgrade && sudo apt autoremove && sudo apt autoclean && sudo apt clean
*必要に応じて行うもの
pulseaudio --k
pulseaudio --start
pulseaudio --check
sudo fstrim -v /
sudo pcmanfm
sudo apt-get check
pactl list sinks
xrandr --output DP-1 --brightness 0.9
sudo update-grub
sudo sysctl -p
psd p
systemctl is-active ufw
cpufreq-info -f
pulseaudio --dump-resample-methods
ulimit -a

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